ヌーソの皿の上

福祉とpc関係の記事です

求められる福祉職員像?

これまで、人材難について当ブログでは

 

nu-so.hatenablog.com

 

nu-so.hatenablog.com

 

このような記事を書いてきました。

 

日本社会は「人材難、人材難」と、どの業界・業種問わず言われていますよね。その顕著なのが福祉業界なんだろうなと感じています。

 

 

 

これまでの人材発掘の取り組み

 

この数十年、福祉業界が取り組んできた人材発掘を思い出すと、

・保育・介護のお仕事、魅力発掘

・「認定介護福祉士」などの上位資格の創設

社会福祉士精神保健福祉士介護福祉士・保育士など資格取得者数の増加

等々でしょうか?

 

ところで、その効果はどれくらいだったのでしょうか?

 

 

 

福祉職に求められる職員像

 

日本人の望む福祉職員像を調べてみました

 

北九州市職員の人材育成の基本方針

https://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000834789.pdf

“要援護者個人を対象とする対人援助サービスだけではなく、これらをめぐる地域環境にも目を向けた包括的な支援が要求されています。~~~ 、効果的な方法で社会に働きかけることで、市民福祉の向上を実現します。”

 

 

大阪市「福祉職員」人材育成基本方針

https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/cmsfiles/contents/0000516/516882/02honbun.pdf

“福祉職員は、より複雑で困難な福祉課題への対応や高度な専門性など求められるものも大きいなか、市民の課題や現実に真摯に向き合い、葛藤や矛盾を感じながらも、常に最善策を模索していかなければ”

 

介護福祉士会:求められる介護福祉士

https://www.jaccw.or.jp/about/fukushishi/image

“現場のケアの提供者の中で、チームリーダーのもと専門職として中核的な役割を果たすことが求められるとともに、認知症高齢者の増加や高齢単身世帯の増加、世帯構成の変化、地域移行の推進による地域で暮らす障害者の増加などに伴う生活支援も含めた介護ニーズの複雑化・多様化・高度化への対応”

 

みなさんはどんな印象を持ちましたか?

 

みなさんは、これらを読んで「そうそう、こういうことだよ。」と思われましか?

それとも博識のある方であれば「難しい言い方だが、いいことが書いてある。」と思われるのでしょうか?

 

福祉を取り扱っているブログの著者の私ですが、すみません、何を言いたいのかわかりませんでした。

端的に言えば「全部がんばれ」といってるだけじゃないですか?

そういったら怒られてしまうんでしょうか?

 

 

全部です?

 

私には、これまでの福祉業界の人材募集の取り組みをはじめ、福祉職員像を描きその職員を指揮するえらい方々を筆頭に、本当に明確な福祉職員像ができているのかと疑問視しています。

 

今、福祉職場で求められる人物は

 

・年齢、性別、思想に配慮しながらも、その人ひとりずつにあった個別ケアができ

・それでいて時間内に作業から、相談業務までを的確にこなせるタスク処理能力を持ち

・かつその人材難な職場でも、最大限のチームプレーができ、そのマネジメントも将来的には会得し、

・物価高な状況下でも安定した福祉サービスを継続的に提供できるよう、施設の収支にまで気が配れる人

・それでいて、パワハラモラハラなどは絶対しない低賃金でもいい人

 

ですよね?

前段で話した理想像の様に、単に「全部できる人」になっていませんか?

 

そして、その全部を求めた一番いい例が、先日ニュース記事でも取り上げた介護ロボ導入ではないでしょうか?

https://nu-so.hatenablog.com/entry/2023/01/17/193000

 

介護・ケア現場へのロボット導入では、利活用方法を根本的に考え直し、導入類型の整理・目利き役の導入など行うべき 1/11

https://gemmed.ghc-j.com/?p=51957

 

現状の介護ロボとは、移乗介助などを助けるロボおよび、介護のアシストスーツどまりで、導入しても介護者にかえって追加の労力・手間をかけるだけにとどまるものになってはいないでしょうか?

 

これは、もちろん技術的な問題はあるにしろ、社会全体が介護を部分的にしかとらえられていない、介護は何を求められているかが、整理できていない側面もあると思うんです。

でも、その答えが「全部」では、人間同様に動くロボットを求めるしかなくなりますよね?

 



求めすぎ

 

福祉に多くを求めすぎることが、余計に福祉職になろうとする人を遠ざけているのだと思うんです。福祉職は、就職活動の最後の終着駅などと呼ぶ人もいるくらいに、やりたがる職種には含まれていません。その駅にたどり着いた人は、仕事においてやりたい仕事ではなく、生活のためにやらざるを得ない人、仕事に何も求めていない人がたどり着いているということになります。でも、そこにたどり着いたら「全部」を求める社会が現状なんだと思うのです。

 

福祉職を統括的にばかり見ず、作業により職種の細分化を試みることが、人材難問題の糸口ではないかと思います。