ヌーソの皿の上

福祉とpc関係の記事です

福祉ニュースの歴史とこれから

最近各紙のニュースが有料化され、手軽に読めなくなりましたよね。
去年までは、福祉に関するニュースでも、ネットで更新されたニュースは、一日では読み切れないほど掲載されていた印象です。

何度かお話ししていますが、私が福祉に関するニュースをまとめだしたのは、ブログを始める10年くらい前からです。
なのでこれまでニュースなどが、福祉をどのように取り扱ってきたのか、ニュースの履歴を取ってきました。
その記憶をたどれば、これまでも関心を呼ばないためか、福祉に関するニュースがほとんど取り扱われない時期もありました。

 

逆に、介護職員の虐待行為が顕著になった時や保育士の不適切保育が問題になった時は、世間の興味関心が強く、取り扱われているニュース量がたいへん多かったんです。

私たち福祉職も、各分野の情報を集めようと思えば、福祉業界にだって専門の新聞はありますし、WEBサイトも充実していますから、専門的な情報であれば容易に集めることができるんです。それでも、新聞各紙、テレビ局のニュースを集めている理由は、福祉業界ではない世間一般の方々との考え方と乖離を防ぐ、というのが一番の理由です。自分たちとしては、常識的だと思うところがあり、同職なら共通認識ととらえていることも、世間の方には受け入れがたいことも中にはあるものです。逆に、全国の保育園が不適切保育をしてるかのように取り上げられたことや、相模原障害者施設殺傷事件を題材にした「月」などは、障がい者施設が陰湿なところであり、あの事件はどこでも起きる温床のような表現には、強く抗議しなくてはならないと思っています。そんな印象を持たれてしまっては、誰も福祉施設を利用したくなくなってしまいますよ。

 

いわば世間との牽制を取るために、情報を集めていると思っていいのかもしれません。私と同じように考えている方は、全国に絶対いると思いますし、そういう意味では、手動で情報を集め掲載している行為は、無駄にはならないと思っています(願い)

そんな福祉系のニュースについてですが、前述したように有料化されて思うように情報が集められなくなってきました。そして読めるニュースも、
介護保険を使うには」
「家族の介護が必要になった時には」
「保育園の選び方」
障がい者の人たちの挑戦」
など、ビギナーズ向きなものや、某24時間テレビ的な、「障がい者じゃなくてもみんな頑張ってるよ」と付け加えたくなる内容のものしか読めなくなってきました。
言い換えるなら、世間一般の人でも読めるような記事、コマーシャル的な内容のものしか読めなくなってきたということなんです。

逆に考えれば、福祉業界でニュースとして取り上げられ、問題になるほどの悪質なニュースがない状態と考えれば、喜ばしいことなのかもしれません。


専門誌ではない新聞、WEBサイトで取り扱われるためには、それだけ世間一般の方がニュースに興味関心が高くなくてはならないんでしょうね。
そういう意味では、介護施設の実態を辛辣に取り上げるものもなければ、保育士の仕事は過酷で陰湿ないじめがはびこっているかのような表現もされなくて済みますよね。
障がい者施設に至っては、臭い物に蓋をするかのように、ほとんどニュースとして取り上げられません。これまで大きく取り上げられたものと言えば、映像だけでトラウマになるような虐待行為レベルでなければ、トップニュースにすらならないんです・・・。


今後さらに・・までいかなくても、福祉に興味関心を持ってもらうためにはどうしたらいいのか考えてみました。
必要なのはより地域に密着した情報の発信が、増えることではないのかと思うんです。

例えば、保育園の紙おむつのサブスクなどは地域差がありすぎて、もう数年前から導入実施していた地域もあるわけです。
それを深めるためにも、全国の介護予防センターなどは、自治会や町内会と同調して動いているので、その情報の発信もあったらいいのではないかと。
そして、一番私が見たい情報は、福祉に関わる事件の、裁判の経過・結果の情報です。
最高裁までいかなくても、地方裁判所がどのように受付け、それにどのような判決が下されるかは、地域によって格差があると思うんです。(あっちゃだめんなんでしょうが)

これからも福祉分野の興味関心が失われないことを願います。