「ねえ、ヌーソさんちょっと聞いてよ。」
「?はりえさんから珍しいですね?」
「ヌーソさんは、女性専用車両ってどう思う?」
「えー、私に聞くんですか?一度ツィッターで大パッシング受けたので、女性専用車両の話って私したくないですよ~~。えぇ、あっていいんじゃないですか?女性が安心して列車・電車に乗れるなら?」
「おらはどうも女性専用車両って好きじゃないんだよ。おらのような年寄りがそこに乗りづらいったらありゃしないんだよ。」
「あーそういう部分もあるのか、女性専用車両は女性を守れるけど、高齢女性には優しくない側面もあるんですね?それは気づかなかったですね。」
「そもそも、冤罪の話だってひっきりなしなんだろ?男性もかわいそうだよね。おらは、前々から男性専用車両を作ればいいと思ってたんだよ。国会に出せばいいのにね。」
「いきなり国会ですか(笑)」
「男性専用車両ができれば、私はそちらに乗りたいですけど、逆にその車両に乗るっていうことは、『私は痴漢をするかもしれない人間です』と言っているようにも見える気がしますね。その車両内で同じ男性とも目を合わせづらい気もしてきますよ・・。」
「あと、トイレの便座も下げておくのがマナーだとかインターネットに出てるけど、あれもなんだか煩(わずら)わしい話だね。」
「私はああそうですかーくらいの話ですよ?」
「細々としたルール決めをして、女性に合わせるべきだという意見で統一するやり方がどうも同性として好きじゃないね。」
「おトイレって、女性に合わせれば男性はいちいち便座をあげなければなりませんし、男性に合わせて便座があげっぱなしになっていれば、今度は女性がいちいち便座を下げなければなりませんからね?だからそこを統一するために、最近の男性は便座に座って用を足すようになったとか。」
「でも私からすると、男性のトイレの使い方が嫌いですよ。そもそも汚い。普通の便器もアサガオ(男性用トイレ)も全部汚い。座る便座に至っては病気を含めた衛生面で心配過ぎて、できるだけ使いたくないですよ。」
「うちも男性のお客が使った後は綺麗とは言えないかもね・・。」
「それだけじゃないですよ、用を足すときの音を消すために水を流す人は少数派なんです。それだけじゃなくて、手を洗わない人の多いこと(怒)。コロナ禍で手を洗う人は少し増えた気もしますが、
手を洗わないまま、トイレのドアに触れられると次の私はどこを触ってドアを開けろというんですかと怒りがこみあがってきますね。」
「よっぽど男性用トイレ嫌なんだね。それだけ出てくるとなると(笑) そういう人たちは家でもそうやって使っているのかね?汚いまま。」
「はりえさんは同性である女性へに対して思うように、私の怒りは同じ男性に向けられていますね。」
「私は女性の多い職場で働いているので、女性の中には権利意識が高い人が多いと感じています。例えば『お茶くみは女性の仕事ではない』と強く言っている女性に限って、『力仕事は男の仕事』だと線引きする傾向にあるように感じるんですよ。ある意味、敏感?過敏な反応とも感じますね。」
「ハラスメントにもそういう部分があるかもしれないね。過敏な反応じゃないのかなと思うところがあるよ。」
「ハラスメントこそ、本人が『ハラスメント(いやがらせ)だ』と感じた時点で、ハラスメントになってしまうそうですよ」
「さっきの女性専用車両もそうかもしれないね。実際に被害にあって嫌な思い、怖い思いをした人もいるんだろうけど、全ての反応に対してハラスメントの対策をすると色々と面倒なことがくっついて起きてきているように感じるんだよね、おらは」
「そもそも、女性専用車両の話は一番初めに悪いことをした男性がいること自体問題なんですけどね。」
「そうなんだよ、女性の敵は女性だなんてよく言うけど、男性の敵も男性なんだろうね。できればそれぞれの特性を活かして、うまくやっていきたいもんだよ。」
「おらばばあだから、女性専用車両にすら乗りにくいよ。だからこの歳になると性別なんてほとんど関係なくなる。さっきのお茶くみと力仕事の話だって、おらに力仕事させるくらいなら、おらはお茶くみで許してもらいたいよ。若い人に力仕事はしてもらいたいね。それが特性を活かすってことじゃないの?やれる人がやればいいんだよ。」
「うん、共生ってそういうことかもしれませんね。」