先日こんなツイートをしました
https://t.co/O2YG5jWopC
— nu-so (@nuso79247613) 2022年1月18日
補足すると、だいたいの保育園は4月から0歳児を定員限界までは入れませんよ。
4月は新人職員が入ったりするので、体制的に余裕が欲しいんです。
なので0歳児は、来年度の1歳児の募集の関係で、12月くらいに入ってほしいんです。
一種のリスクマネジメントの部分もあります。
ちょっと説明が足りなかったと思うので記事にしました。
4月の保育園とは
まず、保育園に「入園式」というのはありません。設けている園はあるかもしれませんが、厚生労働省所管の児童福祉施設であり「保護者の事情で保育に欠ける乳幼児を対象」と文言にあります。
つまり、「入園おめでとう」ではなく、救済が必要な人のための社会的措置というテイストが含まれています。
現在は女性の社会的労働力確保の観点から、保育園利用の視点が大きく変わりましたが、それでも入園式は行われていませんよね。
入園式がないので、保育園は4月1日から通常利用可能です。ですが毎年4月1日の園の中は、園児たちの泣き声が一日中途絶えることはありません。
初めて親と離れる不安というのが一番ですが、場所見知りする子も多く、その泣いているお友達を見て泣く子もいたりと連鎖が起きるんです。
そんな中、保育士たちは必死に子どもたちの対応をしているのが4月という月なんです。
新生児って
乳幼児突然死症候群(SIDS)をご存じでしょうか?よくテレビでも取り上げられていますが、
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睡眠中に赤ちゃんが死亡する原因には、乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)という病気のほか、窒息などによる事故があります。
○ SIDSは、何の予兆や既往歴もないまま乳幼児が死に至る原因のわからない病気で、窒息などの事故とは異なります。
○ 令和元年には78名の乳幼児がSIDSで亡くなっており、乳児期の死亡原因としては第4位となっています。
○ SIDSの予防方法は確立していませんが、以下の3つのポイントを守ることにより、SIDSの発症率が低くなるというデータがあります。
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引用元:厚生労働省
日本では米国と違って、1歳以上の幼児の場合も「乳幼児突然死症候群」に含めています。
ですが、乳幼児突然死症候群で亡くなる率としては、1歳未満の乳児期が全体の9割を占めています。
さらに、月齢別での発症は生後6か月までで、主に3か月前後が多いとされているんです。
SIDSはまだ正確な予防法は確立されていませんが、予防のポイントが示されています。
ポイントは
(1) 1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせましょう
(2) できるだけ母乳で育てましょう
(3) たばこをやめましょう
となっています。
保育園は生後57日(生後2ヶ月)以上から預けられます。これは労働基準法によって母親に産後休業8週間の取得が義務付けられているからです。
(余談ですが、母親のガルガル期は産後6週から8週の時期に発生しやすいとされています)
つまり受ける保育園側としては、57日目の新生児から預からなければなりません。
上記にあるように、SIDSの危険性が高い2ヶ月児から6ヶ月児を預かることは、保育園側としても細心の注意が必要な時期だということなんです。
予防のポイントになるように1歳以上になるまでは、5分に一度の呼吸確認、要望があれば冷凍母乳の預かりまで対応が必要になるわけです。
それが新生児なんです。
そして本題
まず、保育園のクラス編成から言うと、120名定員の保育園の場合
0歳児クラス・・・24名
1歳児クラス・・・24名
2歳児クラス・・・24名
3歳児クラス・・・24名
4歳児クラス・・・24名
5歳児クラス・・・24名
計 120名
というのが理想なんです(普通ですみません)
収入の高い保育園を作るなら、0歳児だけで120名の保育園が一番委託費が高収入になるようになっています。
逆に、4・5歳児は委託費収入が少ないんです。だからといって、1歳になったから退所を勧めるような保育園は聞いたことがありませんよね?
なので、4・5歳児だけが多くならず、クラスは均等に定員が満たされる必要性があるんです。
それでも保育園のクラス編成は、このようになっていないですよね?
理由としては、
①4歳児以上は幼稚園へ編入することがある
②兄弟姉妹のあるなし
が関係してきます。一人っ子の場合は親の判断で幼稚園への編入、もしくは保育園の変更などしやすいんです。
それが兄弟姉妹が同じ保育園にいる場合、そう簡単に転園しにくいですよね?
園側としても兄弟姉妹がいるとそう簡単には退所されないので、次年度以降の年齢構成上算段しやすいというわけです。
ここまでの話を整理すると
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0~1歳児・・・収入は高いもSIDSなどの細心の注意を必要とし、保育士の人件費もかかる
4~5歳児・・・収入は少ないものの、保育士の手はかからない。ただし、転園するかもしれない
4月は新入園児の受け入れで、ドタバタしている。
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といった状態なので、4月に0歳児は定員までいれないんです。
ここに幼稚園より顕著にあらわれるという早生まれ問題も関係しますが、それはまた別の機会に。