ヌーソの皿の上

福祉とpc関係の記事です

保育所等における虐待等の防止及び発生時の対応等に関するガイドライン 保育園用要約

 

 

 

◎虐待とは?


虐待等と定義される。
① 身体的虐待:保育所等に通うこどもの身体に外傷が生じ、又は生じるおそ
れのある暴行を加えること。
性的虐待保育所等に通うこどもにわいせつな行為をすること又は保育
所等に通うこどもをしてわいせつな行為をさせること。
③ ネグレクト:保育所等に通うこどもの心身の正常な発達を妨げるような著
しい減食又は長時間の放置、当該保育所等に通う他のこどもによる①②又
は④までに掲げる行為の放置その他の保育所等の職員としての業務を著
しく怠ること。
心理的虐待:保育所等に通うこどもに対する著しい暴言又は著しく拒絶的
な対応その他の保育所等に通うこどもに著しい心理的外傷を与える言動
を行うこと。

 


◎不適切保育かどうかの判断は?


「保育士会チェックリスト」)を参考にし見直しをしていく(下部に掲載しました)

https://www.z-hoikushikai.com/about/siryobox/book/checklist.pdf

尚、「望ましくない」と考えられるかかわりや虐待等と疑われる事案(不適切な保育)といったものの具体例については、本ガイドラインにおいて言及していない

 

 

◎不適切保育となる原因・温床とは

 

具体的なかかわりの中には、不適切な保育とまではいえないものも含まれており、当該カテゴリーと不適切な保育とを同じものとして解することは必ずしも適当ではない

日々の保育実践の振り返り等の取組と、不適切な保育や虐待等への対応は密接に関連することにも留意が必要である。
重要なのは、日々の保育実践において、より良い保育に向けた振り返りが実施され、改善につながる一連の「流れ」ができていることである。そうした不断の取組が、虐待等と疑われる事案(不適切な保育)があった際にも、行政も含めた施設内外に風通しよく共有され、適切な対応につながると考えられる。

 

 

◎不適切保育を未然に防ぐには


保育所等における虐待等の未然防止にあたっては、
・ 各職員や施設単位で、日々の保育実践における振り返りを行うこと
・ 職員一人一人がこどもの人権・人格を尊重する意識を共有すること
が重要である。

②保育士会チェックリストを積極的に活用していく

③日々の保育に不安等があれば、巡回支援の場面などで、積極的に市町村等に相談を行う等、市町村等とのコミュニケーションを密にしていくことも重要
保育所等、市町村及び都道府県における対応のフローチャート

 


保育所での対応について


①こどもの人権・人格を尊重する意識の共有
②保育士・保育教諭同士で率直に話すことができる場を設ける
③定期的な振り返りや施設内の研修等の開催
④保育内容等に関する自己評価を行うことが重要
 保育所における自己評価ガイドライン(2020年改訂版)

https://www.mhlw.go.jp/content/000609915.pdf

 

 虐待等に該当しないと確認することに迷い判断が分かれたりしたときには、積極的に市町村等に情報提供、相談を行うことが望ましい。

 

 

◎市町村への相談


市町村や都道府県に設置されている相談窓口や担当部署に対して、把握した状況等を速やかに情報提供・相談し、今後の対応について協議する必要がある。
その際「隠さない」「嘘をつかない」という誠実な対応である。そうした誠実な対応を行う。
内部告発者や保護者は、事実を訴えることで不利益を被る状態にある恐れがあることに留意し、必要な配慮をする。
また、発見し通報したものは公益通報をしたことを理由として、降格、減給その他不利益な取扱いをしてはならない

 

 

◎保育士会チェックリスト

 

人格の尊重

一日の流れ

「良くない」と 考えられるかかわり

チェック欄

より良いかかわりへのポイント

 

 

 

 

登 園 時

朝、母親に抱かれて、なかなか離れられない子どもに「ずっと抱っこしてもらっていると恥ずかしいよ」と言葉をかける。

□していない

□している

(したことがある)

「恥ずかしい」という表現は、 大人の価値観の押しつけになる可能性があります。

たとえば、「お母さんの抱っこって嬉しいね」等、子どもの気持ちを受け止め、子どもが好きな遊びに誘うなどして気持ちを切り替えられるよう働きかけると良いでしょう。

 

 

 

日    中

製作活動で子どもが描いた作品をみて、「そこ違うよ。もう一枚描いてみる?」とだけ言って、描きなおすように働きかけた。

□していない

□している

(したことがある)

子どもが自ら描いた作品を否定するのではなく、子どもの自由な発想を認めるかかわりをしましょう。

 

 

排泄の失敗への対応をその場で行ったり、周囲に知らせたり、その失敗を責める言葉がけをする。

□していない

□している

(したことがある)

子どもの羞恥心や傷ついた気持ちに配慮し、トイレ等の人目につかない場所で、「着替えをしたら気持ちよくなるからね」等 と声をかけて対応しましょう。

一日の流れ

「良くない」と 考えられるかかわり

チェック欄

より良いかかわりへのポイント

 

 

 

日      中

子どもが、友だちをたたく等、良くないことをした際に、執拗に責めるような言葉がけをする。

□していない

□している

(したことがある)

子どもが良くないことをした 際、それを子どもに伝えること、状況を理解するための言葉かけ は大切ですが、必要以上に責めるべきではありません。

 

 

 

 

子どもが保育者に話しかけた際、「いま忙しいから後にして」と言う。

□していない

□している

(したことがある)

子どもが話そうとしたときは、できるだけ耳を傾けましょう。また、すぐに対応できない状況であった場合には、後で必ず「さっきは何だった?すぐに 聞けなくてごめんね。」と聞くようにしましょう。『先生に話を聞いてもらえて嬉しい、また話したい』と子どもが感じることが、信頼関係の構築につながります。

 

 

苦手なことを渋っている子に、「早くやって。できないなら後ろに行って。」と言ったり、他者と比較したりなど、否定的な言葉がけをする。

□していない

□している

(したことがある)

保育者が子どもの頑張ろうという気持ちを置き去りにした発言をすると、子どもは自分を否定されていると感じます。自己肯定感を育む言葉がけをしましょう。

 

 

 

 

昼 食 時

食事の際、こぼす等の理由で、テーブルに給食のメニューをすべて配膳せず、食べたら次のおかずをあげる。または、こぼすたびに叱りながら食べさせる。

□していない

□している

(したことがある)

食への関心・意欲を育むためには、すべての献立を配膳し、子ども自身が好む順番で食べられる環境を設定することが必要です。また、こぼす、こぼさな いに着目するのではなく、食べる意欲を育む環境づくりに努め ましょう。

 

 

 

 

降 園 時

お迎えに来た保護者に「A 君は、今日はケンカをしてお友だちを泣かせてしまいました」と、他の保護者にも聞こえるように言う。

□していない

□している

(したことがある)

子どもの自尊心を傷つける行為です。また、保護者が気まずい思いをしないよう、配慮が必要です。トラブルや困りごとを成長段階としてとらえ、親子にとって、相手の気持ちを理解する事や物事の良し悪しを学ぶ機会となるようにかかわりましょう。

 

 

 

 

そ の 他

子ども同士のトラブルが起きたとき、子どもたちの言い分を聞かず、一方的に判断を下す。

□していない

□している

(したことがある)

子どもそれぞれに理由があって、トラブルは起こっていま す。トラブルも子どもにとって は貴重な経験です。保育者の一方的な考えで判断をするのではなく、双方の言い分を聞き、お互いが納得する解決へと導きましょう。

 

 

 

10

自分から訴えてトイレに行くことができるようになった子どもに対して、「おしっこ出ない」と訴えていても、トイレに行くように促す。

□していない

□している

(したことがある)

自分の感覚で排泄を知らせることができる子どもに、保育者の都合で強制的に排泄を促すこ とは、子どもの自主的な行動の妨げになります。子どもが自ら排泄を訴えることができる配慮をしましょう。

 

強要するようなかかわり・脅迫的な言葉がけ

 

一日の流れ

「良くない」と 考えられるかかわり

 

チェック欄

より良いかかわりへのポイント

 

 

 

 

日      中

集団行動をするための言葉がけをした際、言葉がけを聞かない子どもに「○○ しないなら○○できないからね」と言葉をかける。

□していない

□している

(したことがある)

「○○しないなら○○できない」との言葉がけは、子どもたちに行動を強要するかかわり

(脅し)です。子どもたちが自分自身で考え、行動する力を育むことができるよう、肯定的な言葉がけをして子どものやる気を育てていきましょう。

 

 

 

 

昼 食 時

ごはんをこぼした子どもに対して、床に落としたものを拾って食べるように促す。また、ほかの子どもが大勢いる前でそのことを指摘する。

□していない

□している

(したことがある)

衛生的でなく、大人は決してしないことを子どもに強要するべきではありません。

また、ほかの子どもが大勢いる前での指摘は、「この子はいつもこぼしている」との先入観を子どもたちに持たせることにつながります。

子どもたちが互いに尊重する心が育つよう、配慮しましょう。

 

 

午 睡 時

なかなか寝つけずにいる子に「早く寝てよ。あなたが寝ないと仕事が出来ないんだよね」と言う。

□していない

□している

(したことがある)

自分の仕事を優先して考えるのではなく、子どもの気持ちやその日の状況に配慮したかかわ りをしましょう。

 

 

寝ずに話をしている子どもに対して、外で寝るように言ったり、布団を友だちの布団と離して敷いたりする。

□していない

□している

(したことがある)

午睡中に話をすることが他の子どもに迷惑であること、身体を休めることの大切さを伝え、子どもが納得して行動できるよ う言葉がけをしましょう。

 

 

 

そ の 他

どなったり、「○○しなさい」との言葉や子どもが怖がるもの(鬼等)を使ったりして、子どもを保育者の思いどおりに動かそうとする。

□していない

□している

(したことがある)

子どもに恐怖心を与えて、保育者の指示に従わせるのではなく、子どもが自ら行動できるような言葉がけを心がけましょう。

 

罰を与える・乱暴なかかわり

一日の流れ

「良くない」と 考えられるかかわり

チェック欄

より良いかかわりへのポイント

 

 

 

日      中

子どもの人数チェックをする際、子どもの頭を手ではたくようにして人数を数える。

□していない

□している

(したことがある)

子どもによっては、頭を叩かれたと感じることもあります。人数をチェックする際も、一人ひとりの顔を見ながら、丁寧にかかわりましょう。

 

 

並ぶときなどに、子どもの自発的行動を待てず、腕を掴んで引っ張る。

□していない

□している

(したことがある)

大人が子どもの腕を引っ張ると、脱臼等のけがをする恐れがあります。丁寧な言葉がけで、子どもが納得して自ら行動できるよう配慮しましょう。

 

 

子どもを注意する際に、

「だめよ!」と言って子どもの手を叩く。

□していない

□している

(したことがある)

叩くという行為は虐待です。また、保育者の「叩く」という行動を子どもが真似てしまうこともあります。暴力的な行動によって指示に従わせることはやめましょう。

 

 

 

 

午 睡 時

なかなか眠らない子どもに布団を頭からかぶせるなどして強引に押さえつけ、パンパンと強く布団を叩く。

□していない

□している

(したことがある)

布団を頭からかぶせる行為は子どもに恐怖心を与え、窒息の危険性もあります。また、強く叩いても、子どもは眠ることができません。子どもにそっと手を添えたり、ゆったりとリズム を刻むなど、子どもが安心できるかかわりをしましょう。

 

 

 

そ の 他

保育者が子どもに注意をしたが、言うことを聞かなかった子どもに対し、廊下に立たせる、散歩に行く際に置いて行こうとするなどの罰を与える。

□していない

□している

(したことがある)

保育者の言うことを聞かない等の理由で罰を与えることは、虐待です。子どもたちが見通し を持って行動できるよう、具体的で分かりやすい言葉がけをしましょう。

 

育ち家族環境

一日の流れ

「良くない」と 考えられるかかわり

チェック欄

より良いかかわりへのポイント

 

 

 

降 園 時

いつも時間ぎりぎりのお迎えになる子どもに対して、

「○○ちゃんのお母さん、今日も遅いね」と言う。

□していない

□している

(したことがある)

子どもは口には出さなくても、最後のお迎えになることを耐えている場合が多くあります。「大丈夫だよ、先生と一緒に待っていようね」等、子どもの気持ちに寄り添った、温かい言葉がけをしましょう。

 

 

 

 

その 他

登園が遅い、服が汚れている、お風呂に入っていない、提出物の遅れ等の際に、子どもに「また○○君のお母さん忘れたの。いつも忘れて困るね。」や「昨日お風呂に入れてもらわなかったの。」など否定的な言葉がけをする。

□していない

□している

(したことがある)

子どもや家庭の置かれている現状はさまざまです。保護者を否定されることで、子どもは自身の存在も否定されている気持ちになります。保護者を否定するようなことは、子どもに対し て伝えないようにしましょう。

 

 

いつもぎりぎりの時間にお迎えにくる保護者に「いつもぎりぎりですね」と言ったり、保護者が提出物を忘れた際に「いつも忘れて困ります」と言ったりする。

□していない

□している

(したことがある)

保護者への支援も、保育者の業務の一つです。保護者に対して、否定的な言葉がけをするべきで はありません。一人ひとりの保護者の状況をふまえ、保護者の養育力の向上につながるようなかかわりを心がけましょう。

 

「お休みの日にどこに行ったかお話して」との問いかけについて、クラスの子どもたち

『全員』に発表してもらう。

□していない

□している

(したことがある)

子どもたちの家庭の経済状況や環境の違いを理解し、子ども の気持ちに配慮した問いかけを心がけましょう。

 

 

差別的かかわり

 

No.

一日の流れ

「良くない」と 考えられるかかわり

 

チェック欄

より良いかかわりへのポイント

 

 

 

登 園 時

挨拶をしてきたか否かにかかわらず、特定の子どもにだけ「おはよう」と言葉がけをする。

□していない

□している

(したことがある)

特定の子どもだけに挨拶をするのではなく、どの子どもに対しても、一人ひとり顔をみて挨拶しましょう。また、登園時は視診の時間であることも意識しましょう。

 

 

 

 

日      中

いつまでも泣いている男の子に、「男の子だからいつまでも泣かない」や、乱暴な言葉使いをする女の子に

「女の子だからそんな言葉を使ったらいけない」と注意する。

□していない

□している

(したことがある)

性別を理由に注意することは、差別的なかかわりです。一人ひとりの違いを認め、かかわりましょう。

 

 

 

昼 食 時

少食の子に対して、子どもの意見を聞かず、初めから非常に量を少なくして配膳する。

□していない

□している

(したことがある)

子どもの意見を聞かず、給食の量を「初めから極端に減らす」ことは、子どもの思いを無視した行為です。子どもが、「少なくして欲しい」と自分の思いを発せられるようにかかわることが 大切です。

 

 

 

午 睡 時

寝かしつける際に、いつも同じ子どものそばにばかりつく。

□していない

□している

(したことがある)

特定の子どもばかりを極端にひいきすることは、差別的なかかわりです。

子ども一人ひとりの背景や思いに配慮しつつ、平等に対応することも必要です。

 

 

 

降 園 時

クラス全員で帰りの支度をしている時に、なかなかできない子どもに、「○○ ちゃんは早くできないのね、だめな子になっちゃうよ」と言う。

□していない

□している

(したことがある)

子どもの心を傷つける言葉づかいは、子どもの人格を否定する行為です。また、他の子どもたちの前での保育者の悪意ある発言は、子ども同士の「いじめ」につながることもあります。

 

【集計表】

 

(1)子ども一人ひとりの人格を尊重しないかかわり

(2)物事を強要するようなかかわり・脅迫的な言葉がけ

(3)罰を与える・乱暴なかかわり

(4)一人ひとりの子どもの育ちや家庭環境を考慮しないかかわり

(5)差別的なかかわり

「していない」

にチェックした数

 

10 個

 

5個

 

5個

 

4個

 

5個

「していない」

にチェックした割合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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