ヌーソの皿の上

福祉とpc関係の記事です

那覇市 保育施設うつ伏せ寝死の報告書 労働時間過多による保育施設運営管理不足問題について

"2022年、那覇市の認可外保育施設で一時保育の乳児が死亡した問題で、市が設置した検証委員会が再発防止にむけた提言など報告書をまとめ2024年3月25日、市に答申しました。

検証委員会の照屋建太会長は「今後このような事案が起こることがないよう認可外保育施設に限らず保育に携わるより多くの人に対し重大事案防止対策の取り組みを推進されるよう付言いたします」と述べました。"

 

那覇市・認可外保育施設で男児死亡 検証委員会が報告書を手交 3/26

www.qab.co.jp


また

"那覇市でしっかり取り組んでいただきたいと私からは強く申したいと思います"

保育施設で生後3か月の男児がうつ伏せで寝かされ死亡 検証委員会が園や市の問題を指摘 再発防止へ提言まとまる 3/26

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1074836?display=1

ともありました。
かなり会長は、那覇市に対し物言いたい印象を強く感じました。

報告書はこちら
那覇市内認可外保育施設における重大事案の再発防止のための事後的検証にかかる報告書の公表について

www.city.naha.okinawa.jp

その報告書の内容を見ると、この問題に市・国を含め23もの提言が上げれらています。

当ブログでも、この事件について問題点を整理した記事を載せました

nu-so.hatenablog.com


事件当初から指摘されていたのは、職員配置状況が基準以下であることです。
事件の問題点は、職員の質やSIDSチェックの甘さよりも、そもそも運営自体が限界を超えた状況にありました。

それを踏まえ、今回公表された報告書では

"当該施設長は、当該施設設置以前に別の認可外保育施設(現在は閉園)で施設長として勤務していた経歴がある。その園で苦情の報告や指導歴があったが、認可外保育施設の新設に際し、過去の指導歴の有無等は問われないため、市は当該施設の設置届を受理した。” p3

 

"午前 3 時 30 分から午前 10 時頃まで職員は施設長1人であった。" p5

 

"当該施設長の事案発生月のシフト表では毎日13 時間以上の出勤となっていた" p10

 

"施設長は夜間から朝まで一人で従事していたことや疲労の様子が確認された。" p10


と、とても乳幼児を預かれるような体制にはなっていません。

那覇市では、深夜から早朝にかけての夜間保育の提供は認可外保育施設のみとなっているのに、経営自体は厳しく人を雇える状況になかったとも言っています。

毎日13時間以上の出勤って、発生したのは30日ですから、
13時間×30日=390時間 
となれば、この月だけで390時間以上の勤務をしていたことになります。
過労死ラインは月100時間以上とされていますから、この時点で労災案件の状態と言えます。
裁量権を持つ管理職だったとしても、完全に勤務体制がコントロールを保てない状態で起きた問題です。

これは、那覇市側の保育園運営に対しての管理不足を指摘されざる負えない状態だったと思います。