ヌーソの皿の上

福祉とpc関係の記事です

居酒屋けんざん(21)  長野市 公園騒音問題について

「今日は公園の騒音問題の話をしたいと思うんです」

 

「子供が騒がしい」公園廃止 当事者に聞いて経緯を検証したら 1/13

https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/94042.html

長野市は1軒の住民からの騒音への訴えをきっかけに、公園の廃止を決めました。

~中略~

青木島遊園地」は、地元区長会の要望を受けた長野市が、2004年に民有地を借りて整備しました。

公園ができる前から住んでいた1軒の住民が、設置当初から「子供が騒がしい」などと訴え続けたことをきっかけに、市が廃止を発表。ネット上では炎上状態となりました。”

 

「毎回毎回、よくいろいろ話を持ってくるね。おら、こういう話は苦手なんだよ。」

 

「あー、今日もやる気ない・・・」

 

「おら子ども育てたけど、子どもの声が好きだとは思わないんだよ。自分の子どもの声なら我慢するけどさ。だから訴えてる側の人の気持ちわかるよ。」

「たまになら我慢するけど、我慢にだって限界はあるんじゃないかい?」

 

「そうですよね、テレビやいろいろなニュースに取り上げられたこの問題ですけど、訴えた側の情報が少なすぎると思っていたんです。例えば訴えてる人が、HSPだったりしたら、とかですよ。」

 

あわせて、お読みいただければ

nu-so.hatenablog.com

※感覚処理感度(SPS) が非常に敏感な人 (HSP)

 

HSPとは報道はされていないよね?あくまでもだったらの話だね?」

 

「はい、だったとしたらですが、感覚が過敏な人にとっては苦痛であるかもしれないのに、炎上した時から悪くされがちな気がしていました。」

「朝のニュースを見ていると、車の事故やあおり運転の映像など、センセーショナルものが多く取り上げられていますよね。一方的にあおり運転など危険な運転をした側を問題視していますが、あおられている人はなにもしなかったんですかね?そちらのほうばかりが、気になってしまいます。」

 

「ヌーソさんらしい気がするね。良い悪いばかりを見ていると何も言えなくなるし、なにか言えば問題になるのも、ある意味、人にものを言えなくさせているよね。」

「でも、子どもたちはどうすりゃいいんだい?」

 

「それにはこんな回答をしているものがありましたよ。」

 

「運動会は騒音だ」と近隣住民からクレーム 学校はどのように対応すべきか、弁護士が解説

https://news.yahoo.co.jp/articles/1c4edd2abc7b842d6a2b7e4bfd13445e8b7c9375

 

“『環境基本法』に基づき、人の健康を保護し、生活環境保全の上で維持されることが望ましい音の基準として、環境省告示が地域類型を3つに分け、昼間(午前6時から午後10時)と、夜間の基準値を決めています。

~中略~

この基準には法的拘束力はありませんが、騒音をめぐるトラブルの解決に当たって参考になります。”

 

「時間帯を決めるというのかい?ああ、それはいいかもしれないね。」

 

「それが・・・、もしHSP傾向の強い人の場合、生活リズムが崩れている恐れがあります。特にストレスを強く受けている人は、不眠などによる昼夜逆転症状が出ている恐れもあります。一つの基準ではありますが、万能な答えではないと思いますよ。」

 

「なんだか、どっちが弱い立場(弱者)なのかわからなくなってきたよ。」

 

「夜は静かなんだから、昼間は我慢しなさいと決めつけるのもかわいそうですよね。」

「私も保育園にいると、強いストレスにさらされている子どもの声を聴いたりしますよ。お友達と楽しく嬉々としている声なら聴いていても和みますよ。でも、母親と離れたことや、眠れないこと、初めて体験する体の不調などで泣き叫ぶ子どもの声は、自分に向けた罵声を浴び続ける並みにストレスですね。」

 

「よっぽど怒られたことあるんだね(笑)」

「ストレスを感じている子どもと、その声にさらされている人、どっちもストレスだね。」

 

「ネットを調べていたら、このようなものも見つけましたよ。」

 

 

長野市の公園廃止問題、子供の声は「騒音」なのか?訴訟が相次いだドイツがとった道は 12/21

globe.asahi.com

“2011年に改正された法律では、子供の発する声や音について「環境を害する騒音ではない」としています。そのため「子供の騒音」を理由に訴訟を起こすことのハードルが高くなりました。

 

法律が改正された当時、連邦環境大臣だったDr. Norbert Röttgen氏は「子供には、子供でいる権利がある」と語りました。”

 

「よくわからないけど、どういうことだい?」

 

「要するに、子どもが一番という法律ができたと思ってもよいのでは?世の中にはいろいろな弱者がいる中でも、子どもはなによりも守られる法律を作ったということです。子どもたちは大人になるまで、強い発言権はないわけですし。」

 

「ああ、そういうことかい、それもいいね。いいとは思うよ。おらたちも小さい頃は大人から『小さい子には優しくしなさい』なんていわれて育ってきたからね。大人は我慢するのは当たり前だと思ってきたよ。でもこれだけじゃ今回の問題は振出しに戻る話なんじゃないの?」

 

「もちろんそうですよね。これは前提であり、社会のあるべき姿だと思いますよ。でもこれを前提とするといろいろ発展するだろうなと思うんです。」

「なによりも優先される権利は子どもたちの権利だとした場合、今回の様に訴えたとしてもその訴えは退けられるわけです。となれば、国や裁判では騒音で困って訴えている者への救済策を考えなくてはなりませんよね?考えるきっかけができると思うんですよ。」

 

「全部を退けるのではなく、退けた後を考えたらいいということね。」

 

「これまで話したような、環境基本法ではその場しのぎの話になってしまうんですから、まずこの問題の弱者の順位付けをして、救済策を練ればいいのではないかと思うんですよ。例えば、HSPで昼間の子どもの声が辛いのであれば、立ち退く補助を出す、などです。」

 

「??でも立ち退きたくないと言ったら?」

 

「それまででしょうね。その訴えは権利の順番から覆らない以上、立ち退くことを考えるべきではないでしょうか?」

 

「一番の問題は、公園で遊べない子どもと騒音に苦しむ住民が問題なんだもんね。お互いが不幸なんだよね。立ち退くのは嫌だろうけど、その場から離れるしかその問題からは逃げられないかもしれないね。」