「最近、テレビのCMみてて辛くなっちゃったよ。」
I am a child,
I have a child.
私はまだ子どもです。
でも、もう子どもがいます、と。
早すぎる結婚によって
教育の機会を奪われる子もいます。
幼すぎる妊娠、出産によって、
失われる命もあります。
すべての女の子に、未来を選ぶ権利を。
引用元:I am a child(支援キャンペーン)
https://www.ad-c.or.jp/campaign/support/support_07.html
「児童婚の話ですね?子どもに負荷がかかる社会はとても心苦しいですよね。でも、日本でも家族のために苦しんでいる子どもたちがいますよ。ヤングケアラーって聞いたことありますか?」
ヤングケアラーについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer.html
「おらの話とどう関係あるんだい?」
「いや、あのー子どもが苦しんでいるというところが・・・。」
「おらの話したい話と違うよ?」
「そんな・・、私に言われても、世界の児童婚に関しての知識はありませんよ・・・。お願いですからヤングケアラーの話にしましょうよ・・・。」
「おら、その話のほうがよくわからないんだよ。『ヤング』が介護する話なのかい?」
「この言葉をよく耳にするようになって、もう1年半くらいになりますよ? 逆にそれだけ印象に残らない言葉に感じられますか?」
「おら、自分も夫の介護したし、いかにヤングといえども介護するのは当たり前だと思ってたからね。」
「介護だけに限りませんよ。法令上の定義はありませんが、障がいや病気の家族の見守りや看病、目の離せない家族への気づかい、日本語が第一言語ではない家族の通訳。などしている子どももヤングケアラーとされています。」
https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer.html
「見守るなんて、普通のことだと思ってしまうね?」
「うーん、普通ですか・・・。実際、家族の形態もこの数十年で様変わりし、シングルマザー・シングルファザーといわれる、ひとり親世帯もいまでは珍しい世帯とはいえませんよね?そのような家族の構成人数が少ない家でケアが必要になれば、子どもが担わなければならなくなることも増えますよ。」
「ただ、それでもどこかしら日本人には、まだ儒教の『考』というものの影響を感じてしまいます。」
孝(こう)とは、儒教における伝統的な徳目の一つで、子供が自身の親を敬い支えるべしと説く道徳的概念
「海外では、18歳以上の子どもたちは、親元を離れる家庭が多いとされています。また、日本と違うのは新生児でも6か月以上になれば寝室は別室にするそうです。日本の親子より距離感を感じませんか?」
「それは聞いたことがあるね。そういわれると海外だからというより、逆に日本の親子関係の距離が近いようにも感じるね?」
「ちょっと話を変えて。ヤングケアラーに限らず、ニュースを見ていると介護離職・介護殺人などもよく報道されていませんか?」
「一時よりは減ったけど、そういうニュースはよく見る気がするね。」
「例えば、介護殺人まで起きた話を見ていると、『介護保険を利用していなかった』『デイサービスなどの利用を本人が拒んだから、やむを得ず一人で介護をしていた』などと報道されています。これはどうして起きると思いますか?」
「それはもちろん、介護保険の利用方法がわからないからだよ。おらなんて、父ちゃんは介護保険を使わなかったけど、自分で使いたくなったらどうやっていいかわからないもの。」
「えーっと、それは主治医意見書というものからまず始まりまして・・・、その話はまた今度として、ではなぜデイサービスや老人ホームなどの利用を拒む人がいると思いますか?はりえさんならなぜだと思います?」
「人がたくさんいるからかね?」
「そうですね、集団生活ってちょっと疲れるイメージですよね。保育園の子どもたちの、まだ1~2歳児でも保育園に行きたくないと泣くんですから。」
「それは親元を離れたくないからじゃないのかい?」
「それも否めませんよ。でもそれだけじゃないんですよ。HSCって知ってます?」
集団行動を苦手・嫌がる子供の中には、情報や刺激を敏感に感じ取る特性を持つケースがあります。こうした特性を「HSC(Highly Sensitive Child)」と言います。1991年からアメリカのエレイン・アーロン博士が研究を進め提唱しました。
HSCの特性を持つ子供は、感覚や刺激、変化に対して敏感です。いわゆる視覚や聴覚、味覚といった五感だけでなく、人の気持ちや場の空気に対しても敏感に反応してしまいます。そのため、相手の気持ちをよく読むことができ気を遣い過ぎてしまうことがあります。
参照元:
「また横文字かい。覚えられないって毎回言ってるでしょ。」
「いや、あの~、聞いたことは・・・?」
「全然ないよ。子どもたちにもそういう障害?病気があるってことかい?」
「障害や病気ですらありません。HSPの子ども版と書いているサイトもあるくらいですから。」
「何が言いたいかといえば、介護保険の利用をためらう人たちの中には、このHSP傾向の人が多いのではないかと思うんですよ。」
HSPとは
①深く考える
②過剰に刺激を受けやすい
③共感力が高く、感情の反応が強い
④些細な刺激を察知する
引用元:
https://www.ntv.co.jp/sekaju/articles/4286dwt2psg9kkwp17o.html
「おらたちって、『よく考えろ』なんて言われてきたからね。HSPって日本人そのものみたいだね。」
「本当ですよね。特に同調圧力の強い国民ですから。」
「ああ、前にそんなこと言ってたね。」
https://nu-so.hatenablog.com/entry/2021/11/21/160000
「で、おらたちはどうすればいいんだい?」
「え?」
「HSPを治せっていうのかい?」
「いえ、そんなことは・・・。」
「子どもたちに迷惑をかけないようにするためにはどうしたらいいんだい?今のところ、おらは我慢して努めてなら、老人ホーム入れるけどね。」
「なら、それでよろしいですよ・・・。」
「おら、児童婚の話がしたかったんだよ。」
「えー。」
(施設入所とHSPについては次回に続きます)