ヌーソの皿の上

福祉とpc関係の記事です

エッセンシャルワーカーの緩和の功罪

今年の20221月に厚労省より、コロナの基本的対処方針が緩和されました。

 

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社会機能維持者の濃厚接触者の待機期間については、最終接触日(陽性者との接触等)の翌日から7日間(8日目に解除)とされているのが、7日を待たずに検査が陰性であった場合でも待機を解除することが可能になりました。

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新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について

厚労省https://www.mhlw.go.jp/content/000889667.pdf

 

 

さらに、抗原検査キッドの併用で7日を待たずに、医療関係者をはじめ、高齢者・障がい者の生活支援関係事業者は仕事復帰できるようにもなりました。

これまでにも、ワクチンの優先接種などの対応をも受け、社会機能維持者(エッセンシャルワーカー)としての優遇を受けたとも言えます。

 

ですが、この緩和の翌月20222月には、休園になった保育園は最大で756までに上りました。

この表を見てどのようにお感じになるでしょうか?

 

グラフ

 

データ引用元  保育所等における新型コロナウイル染ス感症対策について

厚労省

www.mhlw.go.jp

 

 

 

昨年20216月~9月時期は緊急事態宣言、同年12月から幼児の感染者が増えていた中での緩和だったことがわかります。オミクロン株は感染力は強くても毒性の低いコロナのため、社会機能維持を重視した緩和だったのだとも言えます。

ですが、コロナはこれまで乳幼児には強い感染は確認されてこなかったのに、オミクロン株は乳幼児にも襲い掛かりました。この影響と緩和により、発症者が出てもクラスターになっていない保育園は、ギリギリまで休園することも許されませんでした。

 

この資料は4月時点ですが、以下のように指摘もあげられています。

 

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・マスク着用、クラス別活動、屋外中心の活動等で感染を拡げない活動をしても、クラスターや感染者が発生してしまう。

・他の感染症が流行した園での換気状況を部屋ごとに分析し、サーキュレータの設置による換気機能を強化している。

・休園や濃厚接触者の判断が園任せになってしまっていることや、基準が度々変化することで対応に苦慮している。

 

・子どもがマスクを着用する場合、熱中症対策も考慮し、日差しがない場所で着用している。また、誤嚥のリスクが心配。

・保育士はマスクを着用しているが、口の動きを見せられず子どもの発達の観点から心配がある。

・行事や保育内容が制限されることで、発育への影響や保護者と「共育て」ができず子どもの成長にはマイナスであることが心配

・保護者参加の行事を自粛しているので、従前行っていた地域の子育て家庭への支援もできなくなってしまった。

・可能な限り少人数保育を実施するようにしているが、朝夕や延長保育では職員数も少なく、難しいケースもある。

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同資料抜粋

 

この2月の結果は、安倍内閣が行った女性の就業率上昇のための待機児童解消加速化プランの反動によるものとも思えないでしょうか?

私は、女性の就業率があがったことには何ら反対はありません。ですが、このプランにより保育園は福祉という側面より、社会機能という側面や意味合いが強くなったように感じるんです。

つまりコロナで休園数が増えていても、社会機能維持のために保育園の開園を指示するということは、子どもや園児(乳幼児)たちにとっての福祉とはいえないのではないでしょうか?

 

保育園に預ける親も、預けられる子どもも強い不安の中、2月を過ごした結果だと思うんです。

 

コロナ後、withコロナと呼ばれる時期にきて、できれば保育園という場所は福祉という側面があることを忘れないでほしいんです。これから保育園は、このコロナがあり続ける以上、行事で運動会や発表会なども予定通り開催はできません。でも、運動会や発表会などができないことなど何ら問題ではありません。それ以上に、子どもたちの発育を守ることこそが、保育園の最大役割だと思っているからです。ただ、これまでみなさんがよく知る保育園とは、コロナの影響で違う形になっていくことは間違いありません。

 



 

最後に、うちの職員が口にした言葉を紹介します。

「(園児にとって)保育園に来れないこともひとつの虐待でないか?」

 

あまりに極端な言葉だと思いましたが、一理あるようにも感じられました。

 

ネットでこのような文章を見つけました。

 

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コロナ禍における社会的隔離や孤独感が及ぼす

こどもたちの心理的影響に関する研究

過去に行われた社会的隔離や孤独感が児童心理に

及ぼす影響に関する研究のうち83件を精査した

平均年齢は15.3歳(対象 51,576人)

社会的隔離と孤独感はうつ病のリスクを高める

孤独感の持続時間はその強さより影響を及ぼす

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引用元:https://www.hayashi-clinic.jp/wp-content/uploads/2020/09/%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%80%80%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%8A%B6%E6%B3%81.pdf

 

コロナとの戦いは新しいステージを迎え、我々はまた手探りで社会生活を再開しなければなりません。

できれば、その手探りの先には、福祉ということも忘れないでほしいです。