「この番組 よくみてますよねー」 |
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「このクイズ番組 好きなんだ。 ヌーソさん、 なんで午前中とは 言うのに、 午後中って 言わないか 知ってるかい?」 |
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「お、この間 お友達のブログで 見ましたよ。 でも、 うーん なんだったかな・・・」 |
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「『中』 っていう字には、 『その時いっぱい』 っていう意味が あるんだって。 だからお昼までの 時間いっぱい という意味だから 『午前中』 となるんだけど、 午後は 『今日一杯』 という言葉が あるから 使われないんだそうだよ。」 |
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「へー、 その日が 終わるまで だから、 今日一杯のほうが 使いやすいですもんねー。」 |
「ところで はりえさんの 老人ホームに 入るって話は どうなったんですか?」 |
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「ああ、 あれね。 なくなった。」 |
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「はりえさんが 入りたくないと 突っぱね たんですか?」 |
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「いやー、 私は 楽させて もらえるなら、 老人ホームに 入っても いいんだけどね。 下の娘が この話を 勧めてたんだけど、 その友達 っていう人が、 『痴ほう(認知症) でもないのに 老人ホームに いれるなんて。 私はちゃんと 最後まで 親をみるわ』 と言われて やめることに したそうだよ。」 |
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「うーーん。 それはそれで どうなのかな。 老人ホームに 入ること自体を まだ『姥捨て山』 のように 考えている人は 多いみたい ですよね。 40年前の 養老院・ 老人病院に いれるって 考え方に 近いというか。」 |
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「ヌーソさんには 悪いけど、 私も 老人ホームには いいイメージは ないね。 私からしたら 『つっこまれる』 という 感じもするし。」 |
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「24時間施設に 入ること自体に いいイメージが ないんで しょうかね? 福祉って くくりで考えると、 子どもを 入所させる 施設に近い 考え方 なんですかね?」 |
「保育園や 幼稚園なら まだしも、 孤児院に 子どもを いれるのは かわいそうさ。」 |
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「保育園や 幼稚園は、 その日に 自宅に帰って 来るからですか? 子ども(乳幼児)の 施設は、 孤児院だけでは ありませんよ? 児童養護施設など ありますから」 |
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「?それは 孤児院の ことだろ?」 |
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「いえいえ、 孤児院は 親やその近親者が いなく世話を してもらえない 子どもが 入るところですよね? それに対して、 児童養護施設とは、 親が 育児を 放棄もしくは 虐待をした、 親が 行方不明になった ・刑務所に 収監された などの理由に より入る 施設ですよ。 実際に 親とは 月一なりで 会える 仕組みに なっていて、 保育士養成の 実習先に もなっています。」 |
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「へー 知らなかったよ。 あまり耳に しない施設だね。」 |
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「まさにそこが、 高齢者福祉 との違い なんですよね。 子どもは 親がいなければ 孤児院、 親がいたら 保育園や あるのに、 高齢者は 家族がいれば デイサービスや 身寄りが なかったり 家族が 世話を できなくなれば 特養・老健に なるんです。 のように いつかは 自宅に 帰るような 高齢者施設は ないわけです。 さて、 なんでだと 思います?」 |
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「年寄りは 子どもより 体が 大きい からだね。」 |
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「当たって いるような、 全然 違うような ・・・(汗)」 |
「高齢者に なると 病や 障がいにより、 自宅で 暮らすことが できなく なるからです。 自宅で 暮らすと けがをする リスクが高く、 危険だから なんです。 だから 『安全』に 暮らすために 老人ホームの 入所が 必要に なるわけです。」 |
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「安全ね。 いわれれば そうだわ。 国が 私たちを 安全に 暮らせるように してくれる、 ありがたい ところなんだね。 それでも イメージが 悪いわ。 なんでなの?」 |
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「理由は 個人の 印象もあるので 一概に 言えないですが、 まず 儒教的考え方が あるでしょうね。 『子は親を敬うべき』 という考え方が、 はりえさんの 娘さんの友達 が言ったという 『最後まで 親の面倒をみる』 という 言葉に なるんで しょうね。」 |
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「うーん。 悪い考え方とは いいませんが、 自分の人生を 投げ出してまで 親の世話を することは、 社会問題に なっている 介護離職に つながるん ですよね。 しかも、 在宅で 安全を確保し 続けることは とても 難しいことでも ありますから、 本人や家族に とって必ずしも 最良の答えとは 言い難いんです。」 |
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「うちの子は 敬ってる んじゃなくて、 私の面倒を みたくない だけさ。」 |
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「・・・(汗)」 |
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「二つ目には 老人ホームという、 集団生活への ストレスも あると思いますよ。 自宅であれば 自分の 好きなように 生活が できるのに、 老人ホームに いけば その施設の 生活スタイルに 合わせなくては ならない。 集団という 同調圧力が、 自分を 束縛する というイメージも ありますよね。」 |
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「私にすれば それが一番 ストレスだわ。 年をとっても このお店を たまになら 開け続けたい とも思うし。」 |
「そうですね。 わたしの 居場所が なくなるので、 けんざんは 無くなって ほしくない ですよ。」 |
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「3つめには、 やはり 終わりが ないこと でしょうね。 老人ホームに 入ったら 一生出れない と思えるから ですよ。 自分にあった 施設に いつでも自由に 入れる仕組み ではない ですから、 たまに自宅や 家族のところで 生活を することが できないことも 『一生』と 思わせる のでしょうね。」 |
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「残りの 人生一杯を 過ごす 場所だから イメージが よくない のかもね。」 |