ヌーソの皿の上

福祉とpc関係の記事です

保育園に規制緩和を

 

保育園は増えました

 

厚労省のデータを見る限り、平成27(2015)年から令和2年を比較してみて、全国の保育園数はざっくり言って1万以上増えた計算になります。
それでも、まだ現在でも保育園の定員を増やすべきだという意見もニュースに取り上げられています。

時の首相、安倍晋三首相が打ち出したアベノミクスに基づき、2015年から保育園を増やし続け、待機児童数を減らしたおかげで、女性の社会進出を増やした結果が実を結んだともいえます。福祉という側面よりも経済対策としての意味合いが強かったと個人的には感じています。

子どもの福祉という意味では、現場の保育士たちの「保育の質」に全てが委ねられたのではないでしょうか?駅型保育など、より利便性の良い保育園が注目を浴びる中、実際の保育は国家資格の「保育士」が行うことで担保としています。保育園が増えたため、保育士という職業の需要は高まり、処遇改善等加算により保育士たちの給料は上がりました。

ここまでは保育園事業の発展となりましたが、この発展はそろそろ上限に達したのではないでしょうか?出生数は国の統計においても大きな増加は見込めないことは予測されており、2050年頃には児童数は半減するとされています。ということは、保育園、保育士の需要は現在が最上限ということになります。これから先は保育園・保育士余りが発生することになります。少子高齢化が大きく懸念されていた2000年代から、保育園余りは予測されており、アベノミクスがなければ保育園数はここまで増える予想は、いち業界の人間として予想はできませんでした。

 

保育の「質」が問われる?

 

となれば、ここからが本当の意味で「保育の質」が問われる時代になります。保護者の興味・関心を得ながらも良好な関係を保ち、児童を安心・安全かつ、よりよい教育・福祉サービスを提供できる保育士を多く在籍させることができる保育園が生き残る時代になるわけです。

ですが、保育園は規制だらけなんです。アベノミクスは経済的側面を持っていたのに、運営する保育園、特に認可園では福祉的側面を強く持ち続けるように国は求めてきています。例えば、保育園の預かり時間を過ぎた後、子どもたちがいなくなった時間で、保育園が違う営業などしているところを見たことはあるでしょうか?保育園でバスを多く保有している園を見たことがあるでしょうか?なぜ保育園の一時保育は促進されないのでしょうか?

この規制が緩和されないと、複合施設ではない保育園単体で一か所だけで建っているような保育園の存続は難しいと思います。いくら今は若い夫婦が流入してくるような土地だったとしても、むこう20年先まで児童の確保ができるとは絶対に言えません。保育園存続のカギとなる保育士の保有にしても、20年先、それ以降にも有能な保育士を保有できるかは、現在の職員年齢構成によります。ベテラン保育士たちが若い保育士たちを教育し、その保育士たちが流出せず園に定着するような体制づくりを今から始めないと、そもそも現在以上に保育士のなり手が増えることもあり得ないのです。

 

 

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悲しみ

ここら辺を緩和してもらえないかな・・・

 

前述しているように、そのためには園を運営する法人でバスの保有をし、児童の送迎ならびに、職員の送迎もできるようにする必要性があります。都心まで行き、児童・保育士を確保するようなことができなければ、土地代だけが高い駅型保育園と勝負にならないのです。さらに、バスを運用するとなれば法人は収益事業が必要となります。回収方法として夜の保育園で違う事業を行い、委託費収入以外の資金源を得る必要性もあるのです。しかし、これらのことをなすには保育園の規制がまだ厳格な現状を打破をする必要性があると思います。